木下先生は、大手進学塾の講師を勤めていた頃、多くの生徒を有名難関校へ導き、生徒はもちろん保護者からも絶大な支持を得た経験から講師としてとても大切な真実に気付いたとのことです。

　地球上に生きるすべての人間はどちらかに分類されます。それは幼少期に“親から愛されたと感じた”か、“愛されなかったと感じた”か。さらにその中でも、ありのままの自分を愛されたと感じた人間は、やがてゆるぎない自信を持つようになります。
　人の悩みの多くは他人との比較から生まれています。しかし、ゆるぎない自信を持つ人間は、他人と比較しないがゆえに悩み事がほとんど生まれないようです。そうなると失敗することが怖くないのでどんどんチャレンジしていくようになり、いずれ成功をつかむ事になる。結果、不幸になりようがないとのことです。

　“愛（存在承認）ある人間関係”が大切であるとする一方で、“規律ある文化”も大切であると先生は話されました。一見すると二律背反した言葉のようですが、これも今回お話しいただいた法則の一つでした。

　木下先生はもともと数学の講師であったため、話はいつも理論に基づいてお話してくださるのですが、それは決して難しい話をするわけではなく、具体例や映像を用いてお話してくださいます。そのため、自分たちの組織や周りの人間のことをイメージしながら聞く事ができ、大変分かりやすいお話でした。

　ほかにも、受験やスポーツは個人戦はなくすべて団体戦であるというお話がありました。一人で戦うには限界があり、練習や努力も周りにいる仲間と助けあい励ましあうことでより大きな成果が上がるというものです。
　これは我々営業職員にもいえることであり、能力や成果を向上させるために必要な考え方であるように感じました。

　また、私たちが今後の人生がさらに豊かになるための二つの視点についてもお話いただきました。それは“願望ではなく自然の法則に従う”という視点、そして“現象ではなく本質を見抜く”という視点です。
　これは人生で思い通りにいかない時は、知らず知らずのうちに自然の法則に逆らっているということ、そして目に見える現象の対応に追われてしまい本質を見抜かないといつまで経っても解決しないということです。

　今回の講演ではこれらを踏まえた、より具体的なお話をしていただき、今後の私たちの行動や人間関係、リーダーシップやその目的に繋がる、

　１． 組織の存在目的を共有する
　２． 組織はノームで動く
　３．「自分が源泉」は環境を突破する
　４． すべては対をなして存在する
　５． 2-6-2は自然の摂理

の5つの法則を掘り下げてお話いただき、笑いあり涙ありの素晴らしい講演でした。木下先生のエピソードはまだまだあるそうですので、また当県協会でご登壇いただく際には新たなエピソードをご披露いただきたいと思います。
（副会長　メットライフ生命　坂井）

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